【中小企業の中途採用が成功するためのポイント Vol.6】
全24回にわたって、中小企業の中途採用が成功するためのポイントについてわかりやすくお伝えしていきます。一気に改善は難しいので、コラムの内容をヒントに「少しずつ」の改善を目指していきましょう!
≪本日のテーマ≫
第6回 リファレンスチェックの重要性
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「採用後に応募者の過去の職務経歴やスキルにギャップを感じることがある」
「面接だけでは判断が難しい」と感じていませんか?
リファレンスチェックは、応募者の過去の実績や職場での評価を確認する重要なステップです。今回は、リファレンスチェックの具体的な方法や信頼性のある情報の得方、そしてチェック時の注意点について解説します。
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〜リファレンスチェックの方法〜
(1)リファレンスチェックとは
リファレンスチェックとは、応募者が過去に働いていた職場の上司や同僚、または取引先などに連絡を取り、応募者の仕事ぶりや人柄、スキルなどを確認するプロセスです。これにより、応募者が面接で話した内容が事実であるかどうかを確かめ、採用のミスマッチを防ぐことができます。通常、採用の最終段階で行われ、面接で感じた疑問点を解消するのに役立ちます。
(2)リファレンス先の選定
リファレンスチェックを行う際には、信頼できる情報を提供してもらえる人物を選ぶことが重要です。一般的には、前職の上司や同僚が適していますが、特に応募者がその職場でどのような役割を果たしていたかを把握している人を選びます。また、場合によっては、長期にわたって付き合いのあった取引先の担当者などもリファレンスの対象に含めることができます。事前に応募者からリファレンス提供者の許可を得ておくことも大切です。
(3)チェックの実施方法
リファレンスチェックは、電話やメールを通じて行うことが一般的です。電話の場合、より詳細な質問ができるため、信頼性のある情報を得やすいメリットがありますが、時間がかかることもあります。メールの場合は、質問事項を整理して送付できるため、記録を残すことができるという利点があります。それぞれのメリットを考慮し、状況に応じた方法を選びましょう。
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〜信頼性のある情報の得方〜
(1)具体的な質問を用意する
リファレンスチェックでは、具体的な質問を事前に用意しておくことが重要です。例えば、「応募者はどのような業務を担当していましたか?」「業務中にどのようなスキルを発揮していましたか?」といった質問をすることで、応募者の実際の業務での貢献度や行動特性を把握しやすくなります。また、「改善が必要だと感じた点はありますか?」などの質問も加えることで、応募者の成長ポイントも確認できます。
(2)一貫性のある情報を確認する
リファレンス提供者から得た情報が、面接での応募者の発言と一貫しているかどうかを確認することが大切です。リファレンスチェックを通じて得た情報が応募者の自己評価と大きく異なる場合、どちらが正しいかを判断するために、追加の質問を行うことも必要です。面接で感じた疑問点をリファレンス提供者に確認することで、より信頼性の高い採用判断ができます。
(3)複数のリファレンスから情報を集める
信頼性を高めるためには、複数のリファレンスから情報を得ることが有効です。1人の意見だけに頼らず、異なる立場のリファレンス提供者からの意見を集めることで、応募者の評価をより客観的に行うことができます。これにより、特定のリファレンス提供者の個人的な偏りに影響されず、全体像を把握しやすくなります。
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〜リファレンスチェック時の注意点〜
(1)応募者のプライバシーを尊重する
リファレンスチェックを行う際には、応募者のプライバシーを尊重することが不可欠です。事前に応募者からリファレンス提供者への連絡の許可を得て、どの範囲の情報を確認するかを明確にしておくことが重要です。また、リファレンス提供者にも、話してもらう情報が採用選考のためであることを伝えることで、信頼関係を保ちながら正確な情報を得ることができます。
(2)現在の職場への確認は応募者の同意が前提
リファレンスチェックを行う際、特に現在の職場への確認については応募者の同意が必須です。多くの場合、応募者は現在の職場で転職活動を公にしていないため、確認せずに連絡を取ると応募者に不利益をもたらすリスクがあります。応募者には、「現在の職場への確認を希望されますか?」といった質問を行い、転職活動が公にならないよう配慮しましょう。
(3)前職や過去の職場からリファレンスを取得する
応募者が現在の職場で転職活動を知られたくない場合は、前職や過去の職場の上司や同僚にリファレンスを求めることが一般的です。過去の職場の関係者からリファレンスを得ることで、現在の雇用関係に影響を与えることなく、応募者の実績や働きぶりを確認することができます。このように、リファレンス提供者を選ぶ際には、応募者の希望を尊重することが大切です。
(4)中立的な質問を心がける
リファレンスチェックでは、リファレンス提供者に偏りのない質問を心がけましょう。例えば、「応募者は優秀でしたか?」といった質問は避け、「どのような場面で優れたパフォーマンスを発揮していましたか?」のように、具体的な状況を尋ねることで、公平な情報を引き出すことができます。質問の仕方一つで、得られる情報の質が大きく変わるため、慎重に進めましょう。
(5)直接的な評価を押し付けない
リファレンス提供者に対して、「応募者を採用すべきかどうか」といった直接的な判断を求めることは避けましょう。提供者は応募者の一部しか見ていないことが多いため、その評価に頼りすぎると、採用判断に偏りが生じる可能性があります。あくまで過去の仕事ぶりやスキルについての具体的な情報を聞き出し、それを基に最終的な判断をするのは企業側であるべきです。
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≪本日のまとめ≫
リファレンスチェックは、面接で見えにくい応募者の実績や人柄を確認するための重要なプロセスです。信頼性のある情報を得るためには、具体的な質問を用意し、複数のリファレンスから情報を収集することが大切です。
また、応募者のプライバシーを尊重し、慎重に進めることで、より正確な判断が可能になります。リファレンスチェックを活用して、企業にとって最適な人材を見つけましょう。
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*次回は、第7回「企業文化と採用のマッチング」についてお伝えします。