【中小企業の中途採用が成功するためのポイント Vol.13】
全24回にわたって、中小企業の中途採用が成功するためのポイントについてわかりやすくお伝えしていきます。一気に改善は難しいので、コラムの内容をヒントに「少しずつ」の改善を目指していきましょう!
≪本日のテーマ≫
第13回: 内定者フォローアップの重要性
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「せっかく採用が決まったのに、入社前に辞退されてしまった」
「内定者が不安を抱えたまま入社し、すぐに辞めてしまった」
――そんな経験はありませんか?
内定から入社までの期間は、求職者にとって不安を抱きやすい時期であり、企業側が適切なフォローを行わなければ、辞退や早期離職につながることもあります。今回は、内定者のモチベーション維持のポイント、効果的なフォローアップ方法、そして入社辞退を防ぐための対策について解説します。
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〜内定者のモチベーション維持のポイント〜
(1)内定後の不安を軽減する
内定者は、「本当にこの会社で働いて大丈夫だろうか」「職場の雰囲気に馴染めるだろうか」といった不安を抱えがちです。内定後すぐに企業側から歓迎のメッセージを送り、入社後の流れや研修の予定などを伝えることで、不安を軽減できます。
(2)企業とのつながりを強める
内定後に企業との接点がないと、他社の選考を続けていた内定者が「やっぱり別の会社のほうがいいかも」と考えることもあります。定期的な連絡や、イベントへの招待を通じて、企業とのつながりを維持することが大切です。
(3)期待感を高める
「どんな仕事を任せてもらえるのか」「どのようなキャリアを描けるのか」といった具体的なイメージを持たせることで、内定者の期待感を高めることができます。例えば、先輩社員との座談会や、業務内容の紹介を行うと効果的です。
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〜入社前のフォローアップ方法〜
(1)内定者向けのオリエンテーションを実施する
内定者向けに、会社のビジョンや業務内容、職場環境について説明するオリエンテーションを開催しましょう。オンラインでも実施できるため、対面の機会が少ない場合でもフォローが可能です。
(2)先輩社員との交流の場を設ける
入社前に先輩社員と話す機会を設けることで、会社の雰囲気を知り、不安を解消できます。例えば、内定者向けの座談会や、内定者と配属予定のチームメンバーをつなぐ機会を作ると良いでしょう。
(3)定期的な連絡を取る
内定者と定期的に連絡を取ることも重要です。メールやLINE、電話などを活用し、「入社に向けての準備は進んでいますか?」「何か不安なことはありませんか?」といった形で、気軽に相談できる環境を整えましょう。
(4)研修や学習機会を提供する
入社前に、業務に関する学習機会を提供することで、スムーズなスタートをサポートできます。例えば、業界の基本知識やビジネスマナーを学べる動画や資料を提供すると、入社後のギャップを減らすことができます。
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〜入社辞退を防ぐための対策〜
(1)内定者の状況を把握する
内定者が他社と比較検討している場合、辞退につながる可能性があります。定期的に面談を実施し、内定者の気持ちや不安を確認することで、問題があれば早めに対策を講じることができます。
(2)入社後のキャリアを明確にする
内定者が「この会社で長く働けるかどうか」を判断する際、キャリアパスの明確さは重要な要素です。「入社後3年でどのような成長ができるのか」「どのようなキャリアステップを歩めるのか」を具体的に伝えることで、入社への安心感を高めることができます。
(3)企業の魅力を再確認してもらう
内定者が入社を迷う理由の一つに、「本当にこの会社でいいのか」という疑問があります。採用時に伝えた企業の魅力を改めて発信し、「この会社だからこそ実現できること」を強調しましょう。例えば、内定者向けのメルマガや動画コンテンツを作成し、定期的に企業の魅力を伝えるのも効果的です。
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≪本日のまとめ≫
内定者フォローは、入社後の定着率を高める重要なプロセスです。入社前の不安を軽減し、企業とのつながりを強めることで、内定辞退を防ぎ、スムーズな入社につなげることができます。今回紹介したフォローアップ方法を実践し、より良い採用活動を目指しましょう。
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*次回は、第14回「離職理由の分析と対応策」についてお伝えします。