【実はそこがカギだった!? 中小企業の採用・定着の実学 Vol.9】
全24回にわたり、中小企業の採用・定着に関する「意外なカギ」を取り上げ、実務に役立つヒントをわかりやすくお伝えしていきます。セミナーや本では聞けないような切り口も交えながら、「なるほど!」と思っていただける気づきを日々の経営にお役立てください。
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≪第9回 「3日・3か月・3年」の壁を越えるオンボーディング術≫
先日、とある小売業の経営者から、こんな話を聞きました。
「採用自体はうまくいったと思うんです。でも、入社して数日で元気がなくなったり、3か月くらいで『この仕事、向いていないかも』と言い出したりして……。結局、数年もたずに辞めてしまうケースも多いですね」
実はこれ、「個人の問題」ではなく、多くの職場で共通して起きやすいタイミングがあります。
それが、いわゆる 「3日・3か月・3年の壁」 です。
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■ なぜ「3日・3か月・3年」で辞めやすいのか
入社後の不安や迷いは、段階ごとに形を変えて現れます。
・3日目:
職場の雰囲気や人間関係に緊張し、「思っていたのと違うかも」と感じやすい時期。
・3か月目:
仕事の全体像が見え始め、「自分はここでやっていけるのか」と悩みやすくなる時期。
・3年目:
慣れが出る一方で、「この先も同じ仕事でいいのか」と将来への不安が出てくる時期。
この節目ごとにフォローがないと、不安は一気に離職につながりやすくなります。
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■ 入社初期にやるべきことは「教える」より「安心させる」
オンボーディングというと、
「仕事を教える」「マニュアルを渡す」
といったことをイメージしがちですが、実はそれだけでは不十分です。
入社直後に何より大切なのは、
・誰に聞けばいいのか
・失敗しても大丈夫なのか
・自分は歓迎されているのか
といった 「心理的な安心感」を与えることです。
たとえば、
・初日は仕事よりも職場紹介を重視する
・小さなことでも声をかける
・「最初は分からなくて当たり前」と伝える
こうした一つひとつの積み重ねが、「ここで頑張れそう」という気持ちにつながります。
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■ 継続的なフォローが定着を左右する
オンボーディングは、入社初日だけで終わりではありません。
むしろ重要なのは、その後の継続的な関わりです。
・1週間後、1か月後に声をかける
・3か月を目安に簡単な振り返りの場をつくる
・困っていることを聞く時間を意識的につくる
特別な制度がなくても、「定期的に話す機会がある」だけで、不安は大きく減ります。
放置しないこと、それ自体が最大の定着策になります。
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■ まとめ
「せっかく採用したのに、すぐ辞めてしまう」
その原因は、本人の資質ではなく、入社後の関わり方にあることが少なくありません。
「3日・3か月・3年」という節目を意識し、
その都度、声をかけ、話を聞く。
それだけでも、定着率は大きく変わってきます。
オンボーディングは、特別な仕組みではなく、
“人として関わる姿勢”そのものなのです。
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次回は
≪第10回 辞めたくなる上司、辞めたくない上司― マネジメントの落とし穴≫
をテーマに、離職の大きな要因になりやすい「上司の関わり方」について考えていきます。
「部下がなぜか続かない…」と感じている方は、ぜひ次回もご覧ください。



















