【実はそこがカギだった!? 中小企業の採用・定着の実学 Vol.20】
全24回にわたり、中小企業の採用・定着に関する「意外なカギ」を取り上げ、実務に役立つヒントをわかりやすくお伝えしていきます。セミナーや本では聞けないような切り口も交えながら、「なるほど!」と思っていただける気づきを日々の経営にお役立てください。
≪第20回 人が辞めない会社は何をやっているのか?― 他社事例から学ぶ≫
先日、とある卸売業の社長から、こんな相談がありました。
「給与も以前より上げていますし、休みも増やしたんです。それでも辞める人は辞めてしまう。一方で、同じくらいの規模でも人が長く続いている会社がありますよね。何が違うんでしょうか?」
確かに、人が定着している会社を見ると、
「給与が高いのでは?」
「福利厚生が充実しているのでは?」
と思いがちです。
もちろん待遇も大切です。しかし、人が長く働いている会社を見ていくと、必ずしも特別な制度があるわけではありません。
むしろ、日々の職場の中に【人が辞めにくくなる小さな工夫】が積み重なっていることが多いのです。
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■ 離職率が低い会社の共通点
人が定着している会社には、いくつかの共通点があります。
たとえば、
・上司や経営者との距離が近い
・困ったときに相談できる人がいる
・頑張ったことをきちんと見てもらえる
・会社が自分に何を期待しているか分かる
どれも、驚くような取り組みではありません。
しかし実際には、忙しくなるほど、
「何かあったら相談して」
「頑張っているのは分かっているよ」
で終わってしまいがちです。
人が定着している会社では、それを社員任せにせず、【会社側から関わる】ことを大切にしています。
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■ 社員が残る職場の具体的な取り組み
では、具体的にどんなことができるのでしょうか。
たとえば、
・入社1週間後、1か月後、3か月後に面談する
・上司から定期的に「困っていることはない?」と声をかける
・良かった仕事は、その場で具体的に伝える
・仕事を任せるときに「なぜお願いするのか」まで説明する
ポイントは、問題が起きてから対応するのではなく、【問題が起きる前から関わる】ことです。
退職の申し出を受けて初めて、
「そんなことで悩んでいたの?」
と気づくケースは少なくありません。
普段から話せる関係があれば、小さな不満や悩みの段階で気づける可能性が高まります。
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■ 自社に取り入れられるヒント
他社の成功事例を聞くと、
「うちは人数も少ないし、そんな制度は作れない」
「そこまで手をかける余裕はない」
と思うこともあるでしょう。
しかし、大切なのは他社の制度をそのまま真似することではありません。
たとえば、
「毎月面談するのは難しい」
→「3か月に1回、10分だけ話す」
「研修制度を作るのは難しい」
→「仕事を教えるときに、その仕事の目的も伝える」
このように、自社で続けられる形に変えればいいのです。
そして、ここが今回一番お伝えしたいポイントです。
【人が辞めない会社は、特別なことをしている会社ではなく、「当たり前」を続けている会社です。】
挨拶する、話を聞く、感謝する、頑張りを認める。
一つひとつは小さなことでも、それを続けられるかどうかが、職場の大きな違いになっていきます。
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ここで一度、考えてみてください。
【自社では、「社員が辞めないために続けていること」がありますか?】
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■ まとめ
人が辞めない会社には、何か特別な秘策があるわけではありません。
大切なのは、
【社員を放っておかないこと】
【日頃から関係をつくること】
【小さな取り組みを続けること】
です。
給与や福利厚生を充実させることも重要ですが、それだけでは作れないものがあります。
社員が「ここなら安心して働ける」「自分を見てもらえている」と感じられる職場を、日々の小さな行動からつくっていく。
他社事例から本当に学びたいのは、制度そのものではなく、【その会社が何を大切にし、それをどう続けているか】なのかもしれません。
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次回は
≪第21回 未来の採用はAIに?― テクノロジーの賢い使い方≫
をテーマに、AIなどの新しい技術を採用にどう活用すればよいのか、中小企業の視点から考えていきます。
「AIって聞くけど、うちの採用にも使えるの?」と思っている方は、ぜひ次回もご覧ください。



















